魔法陣的ARから始まる妄想特急

1970年代より、世界各地にウィザードが出現しはじめたのだが、現在では以下の動画ように魔法陣を自在に操ることができるようにまでなった。
ARToolKitでShield
……などと1年前の動画をわざわざ引っ張り出して微妙にIT関連の用語と混ぜながら世迷い言を書いてしまったのは、ちょうど「真・女神転生STRANGE JOURNEY」の漢らしいパッケージに萌えながらAR(拡張現実)やらGPSやらWii棒やらHMDやらに思いをはせていたときに以下のエントリを見たからである。

もっとも、日経エレクトロニクス2009/9/7号によれば、
マーカー方式はいろいろ制限が大きくて、
マーカーに頼らない(たとえばGPS地磁気センサや画像認識を使う)マーカーレス技術のほうが
本命のようです。

ARToolKitで遊んでみる | 日々の反省1

上記で言及されている記事は一部がWebに公開されている(参照:ARが家電を飲み込む | 日経 xTECH(クロステック))。
確かに技術的にはマーカーなんぞ使わなくてもモニョーンと現実世界に情報を付加できるのはよいことなのだけれど、個人的な趣味だけで考える(いや、何も考えてない)とマーカー方式による魔法陣、あるいは紋章は必須だ。
実際問題としても、GPSでおよその地理的な位置を特定し、その中で細かい位置あわせ(そこにある小物とか、壁や天井のように向きがあるものの特定)をする際にマーカーを使うという合わせ技は有効だと思う。GPSにとってマーカーは細かい位置あわせとして機能するが、マーカーにとってGPSは有効範囲を限定するものとして機能するので相補関係になる。魔法陣はどこに描いても有効な訳ではなく、しかるべき時刻にしかるべき場所で描かないと召喚はできないのだ(何を?)。もっとも、どこか特定の場所で勝手にイベントが発生するという要件だけならマーカーではなくRFIDタグBluetooth的なものを使ってもよい。
さらに趣味と妄想を推し進めると、上記のように場所、時刻、魔法陣だけで発生するものが決まってしまってはつまらない。そこで出てくるのがWii棒というか3軸加速度センサである。要は杖を所定の様式で振るとそれに応じたイベントが発生するのである。これは好みでマイクによる詠唱を加えてもよい。現時点では該当する製品を知らないが、手の細かい動きを検知できる手袋があれば印を結ぶこともできる。
こんな感じで素敵なギミックを使った結果を享受するにはイヤホンとHMDが必要だ。ただ、折角の「拡張」現実なのだから、物理的に存在するものに干渉もしてみたい。害のないイベント的なものとしては「イルミネーションの操作」などが考えられる。誰も知らない裏技として所定の場所で所定の動きをするとクリスマスツリーなんかがキラキラしだしたりするようなものを作っておくと広告として使えるのかもしれない(何の?)。最初に「都内のクリスマスツリーのうち1本がキラキラするよ」というヒントだけあって、HMDつけてうろうろするとオリエンテーリングみたいに小出しにヒントが得られて、最終的に目的のツリーが判明するとか。ヒントが得られる場所はHMDを着けないと見えない妖精の輪(フェアリーリング)だったりするとそれっぽい。……って、ディズニーランドでやりそうな感じだな。
ただ、物理的に作用するようになった場合、セキュリティに注意しておかないと怖い気もする。誰かが物理的に悪さするプログラムを作ってばらまいて、HMDで見たときだけ悪魔の姿が見えるなんてことになると「真・女神転生STRANGE JOURNEY」そのものになるしね。
結論としては「セカイカメラは単純な情報だけじゃなくてNPCを出しなさいよ」ということで。